幻日 ~ 翡翠の花。

日々の想いや出来事、過去の話やエピソードを綴る。 28才、男の REAL な叙情詩。一語一句を読み逃すな。

悪徳鍵屋の話

ボーっとしてたら

思いだしたので 記したい。

今年の春頃 仕事終わって 買い物終え

家に帰ると 鍵が無い..

バックを漁り 何回もポケットを探ったが

見つからん..

何時もは長財布に 鍵を入れるが

その日の朝は急いでて 煙草の箱に入れた気がする..

煙草の箱を覗くが 勿論、無い

完全にやらかした..

今まで 鍵を無くした! と 思った事は

何度かあるが 全部 見つけてきた。

しかし 思い出す スペアキーがあるやんけ!!

スペアキーは 家の中にある. .

部屋は二階で マンションの造り的に

一階から 登れん様になってる。

うーん とりあえず 不動産屋に電話するが

俺が鍵を二本持ってるので 無いとの事。   

鍵をブチ壊せば 入れるが

また 後に 新しい鍵が

必要になるし 金も掛かる。。

俺は 重たい身体を引き摺り 職場に戻る

けど 鍵は見当たらないし 聞いても

落ちて無かったらしい..

仕事帰りに立ち寄った 公園を 覗いたり

スーパーにも電話したが やっぱり 無い。

日も暮れ 身体が 冷えてきた そして 

動き回った 疲れからか 眠い。。

次の日は休みで 時間はある

ツレや知り合いに 電話しよーと

思ったが 平日やし 何となく

気が引けた。

とりあえず 漫喫へ

飯を食い スマホ充電しながら 

PCで 色々、鍵屋を調べた。

ネット上には 詐欺被害や 苦情の声が

集まってるw

俺は慎重に選び メモをして

未明 漫喫を出て 家の方向に向かいながら

電話しまくった。

大体の会社が 4万5千~7万円 と 言ってくる。

値段の幅は 実際に 見て 開けてみなければ

解らないと 言う..

初めて 鍵屋を利用しようとしたが

高い! 高すぎるっ

しかし 開けなければ 家には入れないし

壊せば 鍵交換代で 数万円~ 掛かる。

俺は一つの鍵会社に 見積りに 来てもらう事に

した。

マンションに着き 朝方の 玄関の前に 座り込む。

すると 作業員 到着 40半ばのオッサンやった

鍵穴を見て 『このタイプは五万五千ですね。』

とか 抜かしてくる。

よく見たら どことなく 胡散臭いオッサン

俺は値切ってみたが ダメで 断り

帰ってもらった。

俺はケチなので 少しでも 安い方が 得や

という 考えがある。

また 違う会社に電話し 見積りに来て貰う

春とはいえ 朝方は冷える。

このドアの一枚向こうに 行ければ

暖房ガンガンの部屋で 酒を呑み つまみながら

くつろげるのに。。

俺は 面倒臭くなってきた

もー五万~七万位 かかっても しゃーない

自分が悪いし 今は早く 休みたい..

ヤケクソになりながら うとうとしてたら

電話が鳴る。

電話した 鍵屋から

『今 近くに来てるんすけど~ マンションの色って何色っすか?』

電話の相手は若い そして 口調が軽いっ

多分 俺と同年代くらいか 電話口からもー

胡散臭いw

「クリーム色やけど。」

『すんません 多分合ってると思うんすけど マンションの前まで 迎え、来てもらえます?』

「え? マンションの前まで来てるんやろ?
そこの○●号室の前に来てくれるかな?」

『だから~多分合ってるんすけど、間違ったらいけないんで迎え来て貰います?』

最初に電話した時から 感じていた

怪しさが 確信に変わった

そして 疲れと不眠からか イライラした。

「意味解らんわ マンションの前まで来てるなら
部屋の前まで来てくたらええやろ。」

『え 何すか その言い方。 そんな事いうならもー鍵開けませんよ 俺、帰りますよ?』

「おー帰れ もーええわ。」

すると ソイツは 本性を 表したw

『じゃー帰るわ そんなん言うんなら 二度と 今後ウチの会社に頼むなよ!』

「誰が頼むか ボケ!!」

電話は切れたw

ネットで 調べ直したら

街の小さな鍵屋は 安いらしー という結論に

辿り着いた

近所に 2件程 あった。

しかし 営業時間は 朝九時から

まだ 朝の五時台..

でも 胡散臭い大手の鍵屋に ボッタくられるよりは

断然 マシや。

俺は時間を潰す為 一円玉や チャリの鍵で

開けよーとしたが やっぱ ムリで

仕方なく ベンチのある公園へ 移動した。

明るくなり 眩しいから タオルを顔に乗せ

寝よーとした。

しかし 横切る車や 登校する 小学生の声で

中々 寝れんし

多分 若手のホームレスやと 思われたやろなw

何とか 仮眠し 充電切れ寸前のスマホ

電話をかける 一軒は繋がらず..

次の一軒で 事情を話す 信用出来そうな声の 

お爺ちゃんやった。

何と 1万以下で イケるという

「ホンマですか!?」

『まぁ実際みらんと 解らんけどね、多分イケますよ。』

今から 30分後に着くとゆーから

再び 玄関前に 座り込み スタンバイw

来たのは 70過ぎ? の ヨボヨボのお爺ちゃん。。

大丈夫かいな..

お爺ちゃんはてこづりながらも 10分くらい

で 開けてくれた。

「開いたなー ナンボですか(問題はここ、気は抜けん。)?」

『8800円やね。』

安っ 胡散臭い大手の 5分の1以下であるw

俺の 粘り勝ちやなww

諦めんで 良かった!

気分良く 万札を支払い お釣りを貰い

礼を言って お爺ちゃんを帰し

丸1日ぶりに 部屋に入り 酒を呑み

爆睡したw

そんな話。

  • 終-